コラム
- 2019.04.09 配信
-
¥[19年1月号前編] 魅力的なサッカー を追求するミシャ【砂川誠x藤田伸二 対談】カテゴリ:過去インタビュー
本誌で連載コラムを持つ元騎手・藤田伸二さん。(写真右)
同じく本誌で連載を持つ元コンサドーレ札幌の砂川誠さん。(写真左)
10年くらい前から親交がある2人の対談を企画。コンサ絶好調の秘密から、現役引退への考え方などを語ってもらった。
(※この記事は『財界さっぽろ 2019年1月号』に掲載されたものです)
魅力的なサッカーを追求するミシャ
藤田:財界さっぽろさんで連載を持っている同士として、対談を企画してみました。もうスナ(砂川さん)と出会って10年くらい?
砂川:伸二さんに会ったのは、札幌に来てすぐくらいですね。
藤田:スナ(砂川氏)は引退して何年になる。
砂川:3年です。
藤田:俺も2018年の9月で、丸3年になった。同じだ。
砂川:僕は15年の1月ですね。
藤田:スナに出会ったのは、札幌の知り合いの中に、共通の友達がいた。スナから小野伸二だとか、宮澤裕樹とかを紹介してもらって。
砂川:僕も皇成(三浦皇成騎手)を紹介してもらいました。
藤田:宮沢はめちゃめちゃ競馬好きで。
砂川:いつも競馬新聞みていますよ。僕は伸二さんと出会うまでまったく競馬に興味がなかったんです。実の兄が競馬好きで、伸二さんと会ったと話したら、「マジかよ」と言われて。
藤田:ところで、今シーズンの北海道コンサドーレ札幌はすごいじゃん。昨年と何が違うの。
砂川:僕らがいた時と、選手の質は確実に違います。
ミハイロ・ペトロヴィッチ監督は「3人目の動き」「縦の関係性」を大切にしています。言葉では説明できるけど、実際は選手の試合中の判断になります。ミシャはそういうことを、試合中に自然と生まれるように、選手たちに落とし込むんです。トレーニングでの落とし込み方がうまいなと。
藤田:監督の影響も大きいんだ。
砂川:リアクションサッカーではないんです。相手のいい部分を消して、あとはなんとかしてくださいと。ミシャのサッカーは、そういうのではありません。自分たちの主導権を取りに行く。むしろ、ボールを失うことを考えていないんですよ。
藤田:なるほどね。
砂川:だから得点も多いけど、失点も多い。0対1で負けるなら3対4でもいい。魅力的なサッカーでなければ、サッカーじゃないというのが、ミシャの戦術の芯の部分です。
藤田:俺とほぼ同じ身長のチャナティップが、J1の一線級でプレーしているのがすごいなと思って。
砂川:技術力が高いです。それこそ、彼がいると、ボールの収まりどころが違ってくる。チャナ1人で、2人、3人はかわせるので。数的有利ができやすくなります。
藤田:2年続けてJ1に残っているけど、来年の成績次第で下がることもあるんでしょ。
砂川:昨年、柏レイソルがいい成績で、今年ACLに出たんですよ。来年、J1でダメで降格ですから。ACLをを追うためには移動であったり、ハードなスケジュールが待ち構えている。それでも、次にステップアップするためには、ACLを目指すことは、クラブとしては大切なことなんです。
(ふじた・しんじ)1972 年日高管内新冠町生まれ。89年にJRA 競馬学校に入学。91年にデビューし、JRA 賞(最多勝利新人騎手)受賞。96年、24歳という若さで、フサイチコンコルドで日本ダービーを制覇。その後、シルクジャスティスやローレルゲレイロ、ヒルノダムール、トランセンドなどのGI馬の主戦を務めた。
デビュー以来、21年連続重賞勝利を記録。JRA 通算勝利は歴代8位の1918勝。そのうち、重賞93勝で、GIは17勝(地方交流含む)。年間の特別模範騎手賞を2回、フェアプレー賞を17回受賞。いずれも歴代1位。
2015年9月の現役引退後は、ススキノに「bar favori」をオープン。また、札幌市内でアロマ・インテリア雑貨店「one’s favorite」(清田区美しが丘4条5丁目)を経営する。著書は「騎手の一分」(講談社刊)など多数。
HBCラジオで「藤田伸二の生涯、ヤンチャ主義」(毎週日曜午後8時~)が放送中。※2019年3月末をもって終了
▽2019年1月掲載分・中編『コンサで支給される勝利給の中身』は2019年4月16日(火)に更新予定。お楽しみに!
協賛 財界さっぽろ
>>次回記事へ
[19年1月号中編] コンサで支給される勝利給の中身【砂川誠x藤田伸二 対談】
>>前回記事へ
[18年12月号後編] エージェント制度が競馬をつまらなくした【生涯、やんちゃ主義】
コメント件数:コメント
- << 前の10件
- 次の10件 >>
※この記事にコメントを投稿するには、有料会員登録が必要です。