コラム

2017.07.17 配信

[otocolumn-04]これからは康彦のために頑張るよ。丸15年、騎手人生おつかれさん。【藤田伸二の男ラム】カテゴリ:過去インタビュー

男・藤田伸二が直筆で綴る魂のメッセージ!!
藤田伸二の男ラム

otocolumn-04
『これからは康彦のために頑張るよ。丸15年、騎手人生おつかれさん。』



06年4月の連載開始直後から大反響。
競馬界の“兄貴”だからこそ書ける本音や、
仲間たちとの爆笑エピソードが詰まった
大人気コラムがついに新書化!

(前話はこちらから)

新庄選手の引退表明と安田康彦という男

 突然引退表明をした、プロ野球の新庄選手。面識はないものの、年齢が同じと云うこともあって、彼のファンサービスや生き方など、何か同じ匂いがすると云うか…体力的にもまだまだ大丈夫そうなのに何故に引退なのか?

 新聞などでは“彼らしい!”などと書かれているが、彼の事を周りの人間はそんなに良く知っていて書いているのか疑問だ。

 同じプロスポーツの仲間として現役にピリオドを打つと云う事はそれなりの勇気がいるだろう。俺自身も34歳になり“あと何年騎手をやってるんだろうか?”などと考えてしまうこともあるが、本気に引退する時期が来たとしたら俺ならどうするだろう。新庄選手のように周囲を驚かす様な引退表明をするか、それもカッコイイよな。まっ俺の場合、調教師と云う器でもないし、大ケガしない限り生涯“ジョッキー”として頑張りたいね。もちろん終わりが来た時には“彼らしいな!”じゃなく“男らしいな!”と言わせるつもりだけどね。

 そんな中、競馬会でも突然引退してしまった“安田康彦クン”。彼とは同期であり、競馬学校時代から考えると約20年もの付き合いになる。沢山ケンカもしたが、俺の一番親友だった事に間違いない。そんな康彦が俺にも何の相談もなく消えてしまった。年始めの競馬で肋骨が痛むと云う理由で負傷加療中の身のまま競馬会から籍を外したんだ。

 同期の連中しか知らないが康彦はとにかく頭の良い奴で、勉強したら調教師にもなれるだろうと云う程賢いんだ。競馬学校の入学試験なんて、全国から4百人近い受験生の中でトップクラスの成績だったんだよ。もちろん馬乗りも上手やったし、そんな康彦が新庄選手のような行動を取った訳。

 私生活から何から何まで、ある意味“フィクション的”存在だった事は事実だが、騎手としての成績も良かったのに引退してしまうなんて本当に残念でならない。今後については未定となっていたが、第2の人生、奴は何をするんだろう? 頭の良い彼だから又違う世界で成功してくれるだろう。メイショウドトウでテイエムオペラオーを負かした宝塚記念や、“穴あけてすいませんでした”とコメントしたブゼンキャンドルの秋華賞。その勇姿は決して競馬ファンは忘れないだろうし、“安田康彦”と云う名前も永遠に記憶に残るだろう。今後一番仲良しだったお前のためにも俺が頑張るよ。とりあえず丸15年間、騎手人生おつかれさん。

競馬界に潜む男前たち

 “女紹介して下さいよ~”と成績も優秀、顔もミスチルのヴォーカル似の男前。“吉田豊クン”が本気に彼女を探していると云う。そこで、後輩思いの“男”いや俺が、このコラムを使い募集しようじゃないか。競馬以外、ギャンブルにしか頭がないと思っていた彼が、やはり30歳を超え焦ってる様だ。

 是非、吉田豊の彼女になりたい!て方は写真を同封の上、“競馬王、東の豊ラブラブ大作戦”まで送ってください。俺が責任を持ってユタカにお届けします。冗談抜きでヨロシク。てな訳で競馬関係者の中には騎手だけじゃなく男前が多いから、ここでもう一人紹介しておこう。彼の名は“渡辺裕二”。今、栗東の西橋豊治厩舎の調教助手をやっている。ちなみに担当馬はスリーリクエスト、サンレイサイレンスの2頭。なんと彼はあのナリタトップロードでお馴染みの渡辺薫彦クンの弟なのだ。たまたま飲み屋で出会い、なかなかのイケメンで好青年である。さっき紹介した2頭の馬が競馬で使う時には必ず彼が引いていると思うので声をかけてあげて下さい。なんせ“イイ男”だよ。

腕利き厩務員に訪れた悲劇

 じゃ今回の最後は、数年前に函館で起きた出来事を紹介しよう。本当に競馬関係者にはおもろい人が沢山いる。平日の早朝4時頃。いきなり“ピーポーピーポー”と厩舎内に救急車がやって来た。誰が倒れたんや!などと周りは馬の運動も始まっていて、馬も人も大騒ぎ。そこで運ばれて行ったのは、腕利き調教助手としても評判だった“W”さん。

 だいぶ年輩の方だったため、皆心配顔。Wさんは“目が見えない”と叫びながら運ばれていった。数時間後、何もなかったかの様にWさんは元気に馬に乗っているじゃないか。

 どこがどうなったのか気になるホースマンたち。Wさんはなかなか口を割ろうとしない。もちろん余計に気になるわな。同じ厩舎の方から事実が発覚。なんとWさん、いつもの様に起床と同時に目薬をさしたところ、目に激痛が…。な、なんとその薬は“水虫液薬”だったのだ。そりゃ菌を殺す薬を目に注入しては、目先も真っ暗になるはずだよ。結局大丈夫やったから笑い話になったものの、一躍時の人となったWさんは苦笑いでこう言った。“今度から水虫の薬は液じゃなく軟膏にするよ!”とテレながら反省していた。本当にいろんな人達がいて面白いよね。毎日次のWさんの様な人を探しつつ、目を光らせている今日この頃である。もちろん当のWさんは今でも元気に馬に乗ってるよ。

 じゃまたね。“男”

▽[otocolumn-04]『【その後の話】康彦はいまだ消息不明』は7月20日(木)に更新予定。お楽しみに!


協賛 競馬王編集部

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